喫煙は歯周病と糖尿病に諸刃の剣
7月23日の朝日新聞の記事に、禁煙による糖尿病の予防効果を大規模調査で確認した国際医療センター調査の興味深い報告がありました。
関東などに本社のある八つの企業に勤める男女5万4千人について、喫煙状況を含む検診データを提供してもらい、その後4年間ほど追跡したものです。
糖尿病の発症にかかるほかの要因が影響しないようにして解析したところ、たばこを吸う人では吸わない人に比べ、1日11~20本の人で36%、21本以上の人で50%、2型糖尿病にかかるリスクが高かった。こうしたリスクは、禁煙しても期間が5年未満だと変化は見られなかったが、10年以上禁煙した人では、もともと吸わない人とほぼ同じだった。タバコの煙のせいで、血中の糖を処理するインスリンが効きにくくなったり、インスリンをつくる細胞の機能が落ちたりすることが考えらとのことです。
ご存知のように、糖尿病と歯周病は代表的な生活習慣病で、その生活習慣要因として食生活と喫煙が挙げられます。
糖尿病は喫煙と並んで歯周病の二大危険因子であるとともに、歯周病は第6番目の糖尿病合併症であります。
喫煙は糖尿病にも歯周病にも諸刃の剣と言えるのではないでしょうか?
2015年7月26日 9:33 AM | カテゴリー:医院からのお知らせ